市町村制覇記

自転車で日本の全市町村を制覇する過程を記録するブログ

日本最大の半島・紀伊半島の海岸線を一周しよう!③(三重県亀山市〜和歌山県新宮市〜和歌山市)

3日目

和歌山県白浜町和歌山市 104 km

最初に注意書きを行う。前日にすさみ町〜白浜町間で鉄道に乗ってしまったため、この日の行程で行った市町村は厳密には制覇扱いとはならないが、この旅のさらに後(2024年)、和歌山市までの道のりをすでに踏破した上で、この日に行った市町村全てを制覇したため、2024年現在、これらの市町村は制覇済みの扱いとなっている。だが、この記事では2020年当時の行程についての記録を述べる。

 

3日目は白浜町内の民宿からスタートした。

白浜町は関西有数の行楽地であり、温泉や、上野公園以外で日本でジャイアントパンダが見られる唯一の箇所、アドベンチャーワールドなど多くの観光資源があるが、何といっても町名にも反映されている白い砂浜、白良浜は特筆すべき箇所であろう。夏には海水浴客で大いに賑わうこの箇所だが、冬であってもかなりの観光客を見かけた。

だが、そこは流石にそこは山がちな紀伊半島白浜町であっても磯浜がかなり支配的で、三段壁や千畳敷など、岩石海岸の名所もある。そのうち、千畳敷には実際に行ってみた。磯浜ではなかなかみられない滑らかなカーブを描く岩、ミルフィーユのように積み重なった岩が多数存在する景色が広がっていた。

さて、白浜町を出て田辺市に入った。ここで白浜町カントリーサインは見つけたものの、県道ということもあってか、田辺市カントリーサインはなかった。

田辺市和歌山県南部および紀伊半島南部における中心都市であり、人口は6.5万人である。また、平成の大合併により山間の町村と合併した結果、近畿で最も面積の大きい市となった。そのような山間の地には熊野本宮大社を始め、世界遺産熊野古道を構成する遺産が数多く存在する。また、平野はかなり少なく、海岸に面している田辺市街地であってもかなり山がちな地形で、坂道も多い。(下の写真は数少ない、平地が広がる箇所である)

人口は減り続けているものの、新築と思われる住宅が並ぶ箇所もあり、まだまだ発展可能性のある市であるように思えた。

さて、市街を出て、小規模な坂をいくつか上り下りしながら海岸沿いの国道を走っていると、みなべ町に入った。田辺市カントリーサインはその裏側にあったが、疲れが蓄積していたこともあり、撮り逃してしまった。

みなべ町といえは何といっても梅である。和歌山県は梅の生産量が日本一であることはよく知られているが、その中でもみなべ町が最大の産地となっている。また、梅の中で最も有名な品種、南高梅の発祥地である。町を走っていても、梅に関する看板や梅干工場が目立っていた。ちなみにみなべは漢字で南部と書き、元々漢字表記だったが、隣村との合併を機にひらがな表記になった。まあ、漢字だと絶対に初見では正しく読めないので、この変更は正解だっただろう。

 

印南町に入った。こちらも難読地名で、「いなみ」と読む。現代に続くカツオ節の発祥の地である。

みなべ、印南と海岸線に沿った道を上り下りしていると御坊市に入った。御坊市になっても相変わらず起伏のある道で、かなり長い坂もあった。それらを超えていくと紀伊半島の中では比較的長い、日高川に突き当たる。それを越えると御坊市街に入る。

市街に入ると田辺以来、久しぶりにロードサイド店舗が立ち並ぶ道となった。ちなみに下の写真のJR御坊駅は市街地のはずれにあり、そこから「日本一短い鉄道」紀州鉄道が市街地に向けて伸びている。路線長は2.5kmほどだが、その間には5駅存在し、謎に駅数が多い。

宮子姫という謎の人物の故郷であることを推しているが、これは藤原宮子のことであり、奈良の大仏を作ったことで有名な聖武天皇の生母である。最も御坊で宮子が誕生したというのはあくまで伝説であり、そこから宮子姫というキャラクターが生まれた。

御坊市がある平野には他に3つほど町があり、そのうちの一つが日高町である。御坊市と市街地が一続きになっているものの、御坊市との吸収合併は免れている。クエという高級魚の産地である。

御坊平野に別れを告げ、再び上り坂となった。100mほどの標高を登るとトンネルとなり、そこを通過すると由良町に入った。

由良町内はかなり山がちな地形であり、海岸線も入り組んでいる。そのような地形が石灰岩で覆われた白崎海岸などの景勝地を生み出しているのだが、自転車にとっては難所である。国道は山の中を突っ切っていくため、海岸沿いの道を選んだ。進路を示す道路標識には通常、市町村レベルの地名が表示されるが、ここではその下の字レベルの地名がずらりと並んでおり、かなりのローカル道であることを匂わせている。

そして坂を下っていくと、高所からでしか見ることのできない絶景が広がっていた。リアス式海岸がなした絶景である。山の斜面には何らかの果樹園(おそらく柑橘類?)が広がっており、人の営みの逞しさを感じた。

坂を下り切り、海岸線の道を進んでいるといつの間にか広川町、ついで湯浅町に入っていた。この2町についてはカントリーサインを取り損ねたため、後に再訪した際に詳細を紹介したい。

その後小さな坂を越えて有田川町、ついで有田市に入った。全国的に有名なブランドである有田みかんの産地であり、山の斜面には多数のみかん畑が存在するが、この時はそれを見ている余力もなく、何とか足を回している状態であった。

有田市の中心地は箕島という地であり、中心駅の名にも採用されている。また、箕島高校という学校も市街に存在するが、この高校は高校野球の名門として知られ、特に甲子園大会での星稜高校との延長18回にもわたる死闘は有名である。

再び小さな峠を越え、海南市に入った。ここからは海岸線沿いとなり、国道から海を見ることができる。ただ、今までの道のりとは異なり、海の向こうには建築物が乱立しており、都市圏に差し掛かろうしていることが実感できる。

海南市は人口が4.5万人と和歌山の中では人口の多い市であり、和歌山市の南に位置するという立地を生かして重工業が盛んである。海南市街地には見慣れたロードサイド店舗があり、このような市街地の風景が和歌山市境まで続いていた。

そして、和歌山県の行政、経済の中心地、和歌山市に入った。

市境から市の中心までは約10kmなので、最後の一踏ん張りとばかりに足を回し、そしてついに和歌山市街、ついで和歌山駅に辿り着いた。紀伊半島の終点はどこかというのは1つに定まっていないが、紀伊という旧国名が現在の和歌山とほぼ同じ範囲であることを考えると、和歌山県の海岸部で最北端に位置する和歌山市が終点ということになるだろう。

ということで、今回は和歌山駅にて自転車旅を終了し、輪行にて実家へ向かった。今回の紀伊半島は山がちの地形ということもあり起伏が激しく、距離以上に大変だった道のりだった。今後はこの点を考慮し、起伏も気にして行程作りを進めていく。

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今回の制覇市町村:

三重県津市、松阪市多気町、大台町大紀町紀北町尾鷲市、熊野市、御浜町紀宝町

和歌山県新宮市那智勝浦町太地町串本町、すさみ町、白浜町みなべ町印南町御坊市日高町由良町有田川町有田市海南市和歌山市

 

制覇状況:354/1,718