市町村制覇記

自転車で日本の全市町村を制覇する過程を記録するブログ

1泊2日で新潟から山形へ向かおう!①(新潟県長岡市〜山形県山形市)

2021年5月1日

新潟県長岡市山形県山形市 246 km

さて、2021年も新学期となり、ゴールデンウィークに差し掛かった。暑すぎず寒すぎない気候も相まってこの大型連休は自転車で旅行するには格好の機会である。ということで、昨年到達した新潟県長岡市からさらに北上し、1泊2日にて新潟市を経由して、新天地である山形県を目指した。

 

1日目

新潟県長岡市五泉市新潟市 91 km

1日目は長岡市から新潟市までの道のりだが、三条市からは市町村制覇のため、少し遠回りをしている。

 

長岡駅から出発し、昨年到達した見附市三条市境を通過し、三条市街に入った。

三条市は西隣の燕市と同じく、刃物の名産地として有名である。江戸時代に鍛冶業が奨励されたことをきっかけに金属加工が盛んになった。現在も、旧市街である北三条駅周辺にはその名残がある。

しかし、旧市街を巡ってみると、人口9万人を擁しているにしては人気がないようであった。どうやら他の地方都市と同様、郊外に経済の中心地が移っているようである。

ちなみに、写真にある通り、新潟の道は赤みがかっているところが多いが、これは積雪を溶かすためのパイプの鉄分が道路を錆びさせているためとされている。そのほかに、積雪の重みで潰れることを避けるために信号機が縦になっているなど、冬ではなくても道を走っているだけで雪国特有の風景を見ることができる。

三条市からは西北に向かって進み、加茂市に入った。なぜかカントリーサインが道と並行になっており、非常に撮りづらかった。

加茂市は合併の進んでいる新潟諸市の中ではかなり面積が小さく、人口も2万人程度である。街の起源は平安時代とかなり古く、小京都と呼ばれることもある。

加茂駅周辺の旧市街を走っていると、加茂川に差し掛かった。加茂川では季節を反映したかのように、多くの鯉のぼりが飾られており、河川敷は活気に満ちていた。小規模な地方都市でこのように人が集まる光景を目にすることは珍しいので、景色の良さも相まってかなり印象に残った。地方都市の過疎化が問題となっている中、願わくばこの先もずっとこのような営みが残って欲しいものである。

加茂市からは北に進み、いつの間にか田上町に入っていた。加茂市と市街地が連続しており、人口は1万人と加茂市の2分の1程度である。市街地を走っていても、地方の町村にしては発展している印象を受けた。

その後、一旦新潟市に入った。新潟市は平成期に新津市白根市の2市をはじめとして10を超える市町村を吸収合併したため、かなり広い面積を有する。この市境は新潟市の中心部から約25kmも離れており、旧新津市域にあたる。田上町カントリーサインも撮ることができた。

続いて東へ曲がり、小規模な峠を越えて五泉市に入った。

峠を下ると、水田が広がっていた。米の生産量日本一である新潟県の代表的な風景である。まだ田植え前であるようで、田んぼに水が張ってあるのみであった。

五泉市は人口5万人程度を有し、新潟市への通勤圏でもある。花の生産が盛んであるようで、観光スポットを示した看板でも市内に複数ある花畑(チューリップ、水芭蕉など)をアピールしていた。特にボタンの生産量は全国でも1、2位を争うようである。

その後、県内で信濃川に次ぐ大河川である阿賀野川を越え、阿賀野市に入った。

阿賀野市は平成期に複数の町村が合併してできた市で、中心地は旧水原町にある。その水原市街には新潟県発祥のお菓子メーカー、亀田製菓の工場があった。「柿の種」「ハッピーターン」などの超有名商品を生み出しており、せんべい、あられなどの米菓製造においては日本最大手の会社である。

水原市街の周辺には、阿賀野市の観光地として有名な、瓢湖がある。白鳥の飛来地として知られており、私が訪れた際にはシーズンは過ぎていたものの、まだ白鳥が滞在していた。

瓢湖の近くには水原代官所があった。水原は江戸期には幕府の直轄領となっており、その統治のために置かれた施設である。

そして再度阿賀野川を渡り、再び新潟市に入った。ここからも新潟市街は約15km離れている。新潟市の大きさを実感した。

市街の途中の街路脇にはツツジ、ボタンの花が咲いていた。ツツジはともかくボタンは街路樹(いずれも低木である)として使われるのはかなり珍しい。五泉市の時も触れたが、新潟がボタンの名産地というのも頷ける。

そしてついに新潟市街に入った。新潟市北陸地方最大の都市であり、77万人の人口を有し、政令指定都市でもある。そのことを反映してか、中心部はかなりのビルが建っていた。

この新潟市街にて、名物として最近有名になってきた、バスセンターのカレーを食した。ボリュームがあって、味もなかなかおいしかった。

新潟市街には信濃川が流れており、市街の北で海へ流れていく。信濃川の河口付近には新潟港が形成され、江戸期には日本海航路の拠点として商業的に大いに栄えた。それが現在の大都市としての立ち位置を形成した。また、新潟県の中では積雪が少なく、かなり住みやすい街のようである。

本日最後の旅として、市街の北に広がる海を見に行った。市街から海は2〜3km程度しか離れていないが、海岸付近は丘となっており、少々坂を上る必要がある。

市街の喧騒とは打って変わって海岸には静寂が広がっていた。市街のすぐそばにこのような自然を感じられるポイントがある大都市は個人的にかなりポイントが高い(仙台市も同様である)。

この後、新潟市街に戻り、市内のホテルで一泊した。

 

2日目に続く